特集:鋳造・ダイカスト

友鉄工業株式会社

友鉄工業株式会社

友鉄工業株式会社は広島市安佐北区にある鋳鉄メーカーだ。1959年に創業し、今年6月より65期となるが、鋳物屋としては新しい方だ。創業当初は鍋・釜・風呂釜を生産していた。現在は最大月産能力900tで、自動車向け金型用鋳物をメインに、マンホール鉄蓋の量産、景観鋳物の生産をしており、メインプロセスは単品のフルモールド鋳造だ。友鉄工業は1971年より、いち早くフルモールド鋳造に取り組みはじめた。

近年、木型の保管がいらないフルモールド鋳造が注目を浴びている。x4500y2500z1000まで対応でき、産業機械・工作機械の大型部品も友鉄工業のフルモールド鋳造の得意とするところである。沖縄県座間味港にある鋳鉄製の鯨のモニュメントは海面から頭を出している部分だけで8mもある。制作したのは友鉄工業だ。大型のフルモールド鋳造のほかに、マンホール鉄蓋分野でもブランドを持っている。通常のマンホール鉄蓋のほかに、色鮮やかにデザインされたカラーデザインマンホールは、地域の魅力を発信するのに役立っている。

友鉄工業のビジョンは毎日笑顔で過ごせる「思いやりいっぱいカンパニー」である。近年の製造業界は語るまでもなく人材不足だ。各社様々な対策を練っているが、友鉄工業の答えは社内風土の醸成であった。10年ほど前に社員全員でどんな会社にしていきたいかを話し合った。風通しのよく心地よい会社にしていくために、社員が人として成長できるために、多くの時間をかけて考えた先に残った言葉は「思いやりを大事にしたい」だった。

同社は社員に対して様々な取り組みを促進している。コミュニケーションの場を作るため、社員同士での飲み会には年間の上限回数なしで一人につき3,000円の補助を出しているほか、社員が外部で研修を受けたいとなればかかる費用は全額補助している。そして今、友鉄工業のビジョンに共感し、「思いやり」をもってチームで働く人を求めている。

また、積極的に地域・社会貢献活動へも取り組んでいる。得意とする景観鋳造ではまちづくりへの参画、治水や海の分野では「鋳田籠」「鋳海衛」を通じて鉄イオンや鉄分を供給し、世界的な環境問題への対策を打ち出している。今後は、産業・工作機械用の鋳鉄部品業界にフルモールド鋳造の利点を広めることに注力する。100%リサイクルできる鋳鉄の特性と、フルモールド鋳造の技術を活かし、「思いやり」で未来を創っていく。

友鉄工業株式会社

住所

〒731-1142
広島県広島市安佐北区安佐町飯室6151-1

TEL

082-837-0490

FAX

082-837-0481

URL

http://www.tomotetu.co.jp/

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